この研究は、0 - 100 μT rmsの範囲の電力周波磁界へのばく露が、単独で、または軽度の加熱を伴うことで、ヒト白血球に熱ショックタンパク質遺伝子発現を誘発するか否かを調べた。この反応を、熱単独による反応と比較した。ヒト末梢血のサンプルをばく露システム内のさまざまの位置に置き、サンプルの位置によって決まるさまざまな磁束密度の磁界へのばく露を同時に行なった。発現遺伝子の検出には逆転写PCR法を用いた。その結果、37 ℃での4時間の電力周波磁界ばく露は、HSP27、HSP70AまたはHSP70Bをコードする遺伝子の発現に検出可能な影響を与えなかった;40 ℃での2時間のばく露は、これらの遺伝子の発現をそれぞれ10倍、5倍、12倍増加させた;40 ℃で電力周波磁界ばく露を受けた細胞での遺伝子発現は、40 ℃で磁界ばく露なしで培養された細胞での遺伝子発現に比べ、増加しなかった、と報告している。
0-100µTの範囲の電力周波数磁界への単独または穏やかな加熱との同時ばく露が、ヒト白血球における熱ショックタンパク質遺伝子発現を生じるかどうかを判断すること。この応答を熱単独によって導される応答と比較した。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous for 4 h |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | Wooden incubator at 37°C. |
ばく露装置の詳細 | three coils with 0.25 m diameter, 0.15 m apart, stacked vertically; six 96-well plate holders were stacked in an open frame, vertically above each other between the coils; 16 samples were placed in a cluster of wells at the center of each plate. |
Additional information | Additional samples were maintained in a separate incubator at 37°C for the same period. A subset was heat shocked at 42°C for the final 2 h of the 4 h experimental period which served as positive control. |
0-100µTの50Hzの電力周波数磁界が、ヒト末梢血白血球における熱ショックタンパク質をエンコードする遺伝子の発言を生じるという証拠は認められなかった。加えて、40℃の穏やかな加熱へのばく露は、電力周波数磁界への同時ばく露に対して細胞を敏感にしなかった。
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