この研究は、博物館で週20時間、低周波数(50 Hz)の電磁界(EMF)のばく露を受けた7人の女性と8人の男性を対象に、健康への影響を調査した。調査は、1999年および2005年に行われ、職場での平均EMFばく露はそれぞれ1.7 μTおよび1.1 μTであった。最初の調査の結果、EMFばく露群の男性では、対照群に比べ、血中NKリンパ球の減少が示されたが、EMFばく露群の女性では、末梢血単核球(PBMC)からのPHA刺激IFN-γ放出の減少が示された。2005年の調査では、血中細胞毒性活性、状態ー特性不安尺度(STAI IおよびII)、および職業ストレスも調査した。2005年調査の結果、対照群の女性のSTAI IおよびIIのスコアは、対照群の男性のスコアよりわずかに高かった;EMFばく露群の男性は、より高い職業ストレスを示したものの、正常な免疫パラメータを示した;EMFばく露群の女性は、対照群に比べ、PBMCからのPHA刺激IFN-γ放出が低く、血中細胞毒性活性の低下を示した、などの知見を報告している。
女性8人(平均年齢42歳)及び男性7人(平均年齢45歳)が、博物館の監視室で少なくとも8年間働いていた。男性3人及び女性3人はアトピー、男性3人及び女性2人は喫煙者(1日あたり10本未満)であった。対照群は、同様の喫煙及び飲酒習慣を持つ女性52人(平均年齢42歳)及び男性16人(平均年齢45歳)で構成された。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
20 h/week for 8 years (measurements taken in the years 1999 and 2005)
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 20 h/week for 8 years (measurements taken in the years 1999 and 2005) |
ばく露の発生源/構造 |
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Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
より高い就労ストレスが、対照群の男性よりも電磁界ばく露群の男性で、また全ての女性(対照群及びばく露群)で認められた。その他のパラメータは有意に影響されなかった。
ばく露された女性には、ナチュラルキラー細胞あたりの血液細胞毒性活性の低下だけでなく、IFN-ガンマの値の低下も認められた。
本研究は、低周波電磁界は男性よりも女性の免疫機能に影響を及ぼすかも知れないことを示している。
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