この研究は、化学的誘導により分化を誘導されたフレンド赤白血病細胞を用いて、ELF-EMFが、化学的腫瘍プロモータによる作用と同様に、これらの細胞での増殖および分化を変化させるか否かを調べた。その結果、この細胞株に60 HzのELF-EMFばく露を与えると、用量依存的に分化が阻害された;分化の阻害は40 mG (4 µT)で最大となり、擬似ばく露の場合の40%になった;10 mG (1.0 µT) および25 mG (2.5 µT)の場合、それぞれ0 %および20%であった;ばく露により増殖は活性化され、1.0 (100) および10.0 G (1,000 µT)において、擬似ばく露の場合より50%以上の上昇を示した;未分化細胞のマーカーであるテロメラーゼの活性は、擬似ばく露下での分化誘導の場合、100分の1に低下したが、0.5G(50μT)ばく露の場合、低下は10分の1であった、と報告している。ELF-EMFは部分的にフレンド赤白血病細胞の分化を阻止し、多くの細胞を未分化な増殖状態に止める結果をもたらしたが、このような結果は、化学的腫瘍プロモータで処置されたフレンド赤白血病細胞に生じると報告されているものと同様であった、と結論している。
分化を人為的に誘導できる未分化の赤血球前駆細胞株における腫瘍プロモーションを調査した。細胞の分化(ヘモグロビン濃度、テロメラーゼ活性:未分化細胞のマーカー)及び細胞増殖を、腫瘍プロモーションの指標とした。TPA処理細胞を陽性対照とした。
周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 3 days continuous |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | plastic chambers 85 x 85 x 90 cm; cell samples placed on a grid 10 cm from bottom, 7cm above intake port |
ばく露装置の詳細 | 8 coils per chamber arranged in four in a Merrit configuration |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
超低周波磁界ばく露細胞の増殖は、偽ばく露細胞よりも有意に高かった。
電磁界ばく露は、細胞分化を量依存的に阻害し、これは偽ばく露細胞に対するばく露細胞でのテロメラーゼ活性のより少ない減少とヘモグロビン濃度の低下に反映された。
まとめると、超低周波電磁界は調査した細胞株の分化を部分的に阻害し得る。
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