この研究は、出芽酵母のDNA二本差切断への細胞の応答とその修復を磁界ばく露下で調べた。ガラクトース含有培地上の細胞にHOエンドヌクレアーゼによって酵素的にDNA二本差切断を生じさせ、ヘルムホルツコイルで発生させた2.45 mTの正弦波50 Hz磁界への21日間ばく露下で修復プロセスを実行した。その結果、Pho91及びRmd5株において、非ばく露対照群と比較して、磁界ばく露下ではコロニー数がそれぞれ1.29倍及び1.5倍増加した。ばく露中のDNA二本差切断の修復動態については、Rmd5株では15日目にDNA修復がより増加した(55.56倍)が、Pho91株では増加は僅か(1.18倍)であった。これらの結果は、長期的な磁界ばく露はDNA修復活性を高め得ること、ならびに、二本差切断の部位とセントロメアからの距離との間に関連があるかも知れないことを示唆している、と著者らは結論付けている。
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