この研究は、磁界(MF)との共ばく露による抗腫瘍薬の細胞殺傷効果の改善の可能性を探求した。出芽酵母(S. cerevisiae)細胞に2.45 mT、正弦波50 Hz MFの48時間ばく露を与え、合わせてシスプラチン(cisPt)、マイトマイシンC(MMC)、またはメトトレキサート(MTX)の薬剤を2つの濃度(100および1,000 microg / ml)で投与した。生存率は落下試験で評価した。その結果、未処理の対照と比較して、MFへのばく露がこれらの細胞に対するcisPt、MMC、およびMTXの効力を変化させないことが示された、と報告している。
酵母(Saccharomyces cerevisiae)で以下の抗がん剤を調べた:シスプラチン、マイトマイシンC及びメトトレキサート(100及び1000µg/ml)。異なる実験条件を調べた:1) 磁界ばく露、2) 薬剤ばく露、3) 磁界及び薬剤ばく露、4) 非ばく露対照群。加えて、シスプラチンに対する温度の影響を評価するため、酵母をを20℃、27℃、30℃にばく露した。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
continuous for 48 h
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cells were treated in four groups: i) exposed to MF ii) drug exposed iii) MF + drug exposed iv) unexposed control
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous for 48 h |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | pair of Helmholtz coils with a diameter of 40 cm, 20 cm apart, mounted on a wooden frame, connected in series; each coil consisting of 154 turn of 1.4 mm copper wire |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 2.45 mT | - | 測定値 | - | - |
磁界ばく露は(調べたばく露量では)、非処理対照群と比較して、酵母細胞におけるシスプラチン、マイトマイシンC及びメトトレキサートの効力に変化を生じなかった。磁界ばく露群と非ばく露対照群との差はなかった。温度とシスプラチンの効力との強い正の相関が認められた(磁界との共ばく露における抗がん剤を用いた実験では温度管理が重要である)。
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