この研究は、高圧電力線の近傍での居住が女性の不妊のリスク上昇と関連しているかも知れないという仮説を検証するため、2014年2月から2016年12月に原因不明の不妊と確定診断された、または行動学的及び環境的要因を評価された女性462人と、ランダムディジットダイヤリング(RDD)法で抽出した不妊の履歴のない女性471人について、症例対照研究を実施した。最も近くの240-400 kV高圧電力線からの症例及び対照の住居までの直線距離を、地理情報システム(GIS)及びGoogle Earthを用いて測定した。その結果、112軒(14.1%)の住居が高圧電力線から500 m以内にあった。電力線から500 m以内(オッズ比(OR)= 4.14、95%信頼区間(CI)= 2.61-6.57)及び500-1000 m(OR = 1.61、95% CI = 1.05-2.47)に住む女性には、1000 m以遠に住む女性と比較して、有意に高い不妊リスクが認められた。交絡因子について調整後も、500 m以内に住む女性(aOR = 4.44、95% CI = 2.77-7.11)には、1000 m以遠に住む女性と比較して高い不妊リスクが認められた、と著者らは報告している。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | distances between residence and high voltage overhead power lines: > 1000 m |
集団 2 | distances between residence and high voltage overhead power lines: 500 - 1000 m |
集団 3 | distances between residence and high voltage overhead power lines: < 500 m |
症例 | 対照 | |
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合計 | 475 | 471 |
評価可能 | 462 | 471 |
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