この研究は、母親のライフスタイル要因と切迫流産のリスクとの関連を調べた症例対照研究である。症例154人は、妊娠5 - 10週に切迫流産を起こした女性、対照264人は、出産前診察において、妊娠5 - 10週に切迫流産が認められなかった女性である。ライフスタイル変数は、現在および過去の喫煙、現在の間接喫煙ばく露、コンピュータおよび携帯電話の使用、ストレス認知、過去の避妊薬使用、過去の月経不順、および魚油、カフェインおよびアルコールの摂取であった。データはロジスティック回帰分析された。その結果、切迫流産との正の関連が見られたのは、間接喫煙ばく露(OR = 2.93、95 %信頼区間(CI):1.32-6.48)、1日のコンピュータ使用時間(4時間超の群におけるOR = 6.03、95 % CI:2.82-12.88)、1日の携帯電話使用時間(1時間超の群におけるOR = 2.94、95 % CI:1.32-6.53)およびカフェイン摂取(OR = 2.95、95 % CI:1.57-5.57)であった;何らかの魚油摂取は切迫流産のリスク低下と関連を示した(OR = 0.20、95 % CI:0.09-0.42);総括すると、携帯電話およびコンピュータの長時間使用、並び魚油の栄養補助は、新たに切迫流産リスクとの潜在的な相関関係を示した要因として、さらに研究する価値がある、と報告している。
グループ | 説明 |
---|---|
参照集団 1 | 携帯電話使用: 0 - < 1時間/日 |
集団 2 | 携帯電話使用: ≥ 1 - < 2時間/日 |
集団 3 | 携帯電話使用: ≥ 2時間/日 |
参照集団 4 | コンピュータ使用: 0 - < 1時間/日 |
集団 5 | コンピュータ使用: ≥ 1 - < 4時間/日 |
集団 6 | コンピュータ使用: ≥ 4時間/日 |
症例 | 対照 | |
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適格者 | 157 | 266 |
評価可能 | 154 | 264 |
切迫流産とコンピュータ使用( > 4時間/日:OR 6.03、CI 2.82-12.88)、携帯電話使用( > 1時間/日:OR 2.94, CI 1.32-6.53)、副流煙ばく露(OR 2.93、CI 1.32-6.48)、及びカフェイン消費(OR 2.95、CI 1.57- 5.57)との関連が認められた。魚油消費は切迫流産のリスク低下と関連していた(OR 0.20、CI 0.09-0.42)。
著者らは、長時間の携帯電話及びコンピュータ使用ならびに魚油栄養補助食品が切迫流産と潜在的に顕著に相関しており、更なる研究に値する、と結論付けた。
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