この研究は、ヒト血清アルブミン(HSA)を注射したラットの脾臓及び胸腺におけるT-box転写因子(T-bet)及びGATA結合タンパク質-3(GATA-3)遺伝子に対する、様々な磁束密度の超低周波(ELF)磁界の影響を調べた。更に、インターフェロン(IFN)-γ及びインターロイキン(IL)-4の血清レベルを、HSAによる刺激前及び刺激後の2段階で調べた。ラット80匹を5群に割付け、50 Hz磁界(磁束密度1、100、500、2000 μT)に60日間ばく露または擬似ばく露した。免疫系を活性化させるため、各ラットに31、44及び58日目にHSA100 μgを腹腔内注射した。61日目に、脾臓及び胸腺のT-bet及びGATA-3 mRNA発現を、逆転写定量的PCRで評価した。IFN-γ及びIL-4の(31日目のHSA注射前及び61日目の血液の)血清レベルを、酵素免疫測定法(ELISA)で評価した。その結果、1及び100 μTばく露群では、T-bet及びGATA-3 mRNAの発現が低下した。100 μTばく露群ではIFN-γ及びIL-4の血清レベルも有意に低下したが、これは刺激前の段階のみであった。これらの知見から、(30及び60日間の)ELF磁界ばく露は、Tヘルパー(Th)細胞に関連した幾つかの重要な遺伝子の発現と、これに関連する幾つかの機能、即ちサイトカイン産生能力を抑制し得るようである、と著者らは結論付けている。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 2 hours/day for 2 month |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | exposure system consisted of solenoid coils (each with 2 m length and an internal diameter of 40 cm) which consisted of different turns of copper wire (2 mm diameter) wound around plastic cylinders; combination of different turns of wires with the different voltage in each solenoid generated the magnetic field with the desired magnetic flux intensities |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
Additional information | for sham exposure, rats were put in the unplugged solenoid; background extremely low frequency magnetic field was 0.07 ± 0.03 µT |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 1 µT | - | 測定値 | - | - |
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 2 hours/day for 2 month |
ばく露の発生源/構造 |
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測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 100 µT | - | 測定値 | - | - |
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 2 hours/day for 2 month |
ばく露の発生源/構造 |
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測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 500 µT | - | 測定値 | - | - |
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 2 hours/day for 2 month |
ばく露の発生源/構造 |
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測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 2,000 µT | - | 測定値 | - | - |
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