この研究は、超低周波電磁界(ELF-EMF)への全身ばく露を受けたラットの全血パラメータ(血液学的パラメータ)への影響を評価した。48匹の雌ウィスターラットを4群に割り当てた。2つのばく露群とそれぞれの擬似ばく露対照群である。2つのばく露群は、ELF-EMF(0.97 mT)への3時間ばく露をそれぞれ50日あるいは100日受けた。その結果、50日間ばく露群では、好酸球、ヘモグロビン、MPVのレベルが有意に低下した;100日間ばく露群でのMPVレベルは、50日間ばく露群に比べ有意に低かった;総白血球数、好中球数、リンパ球数、単球数、好酸球数、好塩基球数、または赤血球、Hct、MCH、MCHC、RDW、PLT、PDWのレベルに、ばく露群と擬似ばく露群の間で有意差はなかった;ELF-EMFばく露は、体重、肝臓重量に影響を与えなかった;以上の知見は、実験に用いたELF-EMFばく露は、生理学的範囲内で、ラットのいくつかの血液学的パラメータにわずかな影響を与える可能性を示す、と報告している。
The magnetic field used in this study is within the limits of occupational and public environment EMF exposure guidelines and it exists in both public and occupational environments.
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 3 h/day on 50 days (group 1) or 100 days (group 2) |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | two pairs of Helmholtz coils with a diameter of 25 cm and 255 turns of 1.0 mm insulated soft copper wire; coils 25 cm apart; one pair positioned horizontally and the other vertically; rats placed in 17 cm x 17 cm x 25 cm metacrylate boxes for exposure |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 0.97 mT | mean | 測定値 | - | +/- 0.136 mT |
電磁界に50日間ばく露したラットでは、好酸球、ヘモグロビン及び血小板の平均体積レベルは有意に減少した。血100日間ばく露したラットの小板の平均体積レベルは、50日間ばく露群と比較して有意に低下した。ばく露群と偽ばく露群のその他のパラメータには有意差はなかった。超低周波電磁界ばく露には、体重または肝臓重量に対する影響はなかった。
このデータは、適用した電磁界は、一部の血液学的パラメータに僅かだが統計的に有意な、生理学的範囲内の変化を生じるかも知れないことを示している。
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