本研究の目的は、職業磁界ばく露がアルツハイマー病などの痴呆症のリスク要因であるかどうかを評価することである。77名の痴呆症、そのうち55名がアルツハイマー病からなる症例-対照研究である。これらはスイスの双子登録所データを使用した。それぞれ228名、238名の2つの参照グループを用いた。職業は、磁界測定による職業-ばく露マトリックスに関連づけた。最初の仕事、最後に仕事、被験者の寿命中で最も高い磁界ばく露での職業などを評価。このような結果、最初の職業では、全相対リスクは1に近く、最後の仕事では、ばく露レベルが≧0.2uTで、痴呆症と見られる相対リスクは、参照グループそれぞれで3.3 (95%CI: 1.3-08.6)、3.8(95%CI: 1.4-10.2)だあった。アルツハイマー病の相対リスク値は、それぞれ2.4(95%CI: 0.8-6.9)、2.7(95%CI: 0.9-7.8)であった。最高の磁界職業ばく露では、相対リスク値は、参照グループ1ではほぼ1に近く、参照グループ2では僅かに上昇した。相対リスクは発症時に被験者が若いとき(≦75歳)に大きかった。結論として、職業的な磁界ばく露は痴呆症の進展に影響するかもしれないとするこれまでの結果を一部支持している。
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