研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[超低周波磁界にばく露したラット心室細胞における細胞内Ca(2+)レベル] med./bio.

Intracellular Ca(2+) levels in rat ventricle cells exposed to extremely low frequency magnetic field

掲載誌: Electromagn Biol Med 2011; 30 (1): 14-20

この研究は、0.25 mTの超低周波磁界ばく露されたラット心室細胞における細胞内Ca2+濃度の変化を測定した。45匹の雄のラット対照群擬似ばく露群、ばく露群の3群(各 n = 15)に分けた。ばく露群は、0.25 mTのELF磁界に14日間、3時間/日のばく露を受けた。擬似ばく露群は、ELF磁界ばく露を除いて、ばく露群と同様に扱われた。対照群は無処置とした。実験終了時にすべてのラットを屠殺し、摘出した心臓組織をホルマリン固定した。その後、心室細胞をアリザリンレッド染色し、光学顕微鏡検査を行なった。その結果、3群のいずれでも、筋原線維構造に変化は観察されなかった;他の群に比べ、ばく露群の筋原線維領域において、異質なCa2+蓄積の増加が見られた、と報告している。

研究目的(著者による)

ラット心室細胞における細胞内Ca2+レベルに対する磁界の影響を調べること。

詳細情報

ラット45匹を対照群、偽ばく露群及びばく露群(各群n=15)の3群に分けた。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 3 h/day on 14 days

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 3 h/day on 14 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 two pairs of Helmholtz coils with a diameter of 25 cm, positioned as a vertical and a horizontal pair with a distance of 25 cm each; coils made of 300 turns of copper wire with a diameter of 0.85 mm; animals exposed in 17 cm x 17 cm x 25 cm metacrylate boxes
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 0.25 mT spatial average 測定値 - +/- 0.01 mT

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

ばく露群の筋原線維領域では対照群と比較して、不均質なCa2+の蓄積の増加が見られた。このデータは、超低周波磁界ばく露したラットでは心室における細胞内Ca2+ の蓄積が増加し得ることを示している。

研究の種別:

研究助成

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