<目的>カルシウムシグナリングのモデルとして広く用いられているヒト白血病細胞(Jurkat E6-1)における細胞内カルシウムシグナルが、他の研究者達がこの細胞系で細胞内カルシウムが変化すると報告しているのと同様の磁界条件下で変わるかどうかを検討する。 <方法>Fluo-3でラベルした細胞を直径3cmのソレノイドコイル中で曝露し、2~5分おきにサンプリングしてフローサイトメーターでanti-CD3抗体の刺激に反応した細胞の割合を測定した。細胞の入った遠沈管の外側に外部から温水を循環させ、培養温度を一定に保った。最適温の37℃の培養条件と亜最適の24℃、細胞外カルシウム最適濃度(1mM)条件と低濃度条件(0.3mM)、anti-CD3抗体刺激の最適条件(1microg/ml)と低濃度条件(0.02microg/ml)でも実験を行った。磁界は0.15mT、60Hz磁界で、直流磁界は合計で78.2microTあり、垂直軸に対して17.5度傾いていた。 <結果>anti-CD3抗体や温度、細胞外カルシウム濃度などの条件が最適の時も亜最適条件下でも、いずれの場合も磁界曝露による影響はなかった。
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