研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[カエル(アメリカツノガエル)の変態に対する50Hz電磁界の影響] med./bio.

Influence of 50-Hz electromagnetic field on anuran (Xenopus laevis) metamorphosis

掲載誌: ScientificWorldJournal 2004; 4: 41-47

この研究は、アフリカツメガエルのオタマジャクシ集団に対する50 Hz、1 mTのAC磁界の影響を調べた。その結果、65日間のばく露が続く中で、オタマジャクシの生存率はわずかであるが有意な減少を示した(p <0.0004);それは、オタマジャクシの成熟頻度の明白な6日間の平行的シフトおよび有意な変態の障害を伴っていた;特に、変態の成功率は、磁界ばく露群では45 %、無ばく露群では85 %であった、と報告している。

研究目的(著者による)

1mTの50Hz磁界への慢性的な全身ばく露が、ツメガエルのオタマジャクシの変態に及ぼす影響を調査すること。

詳細情報

3日齢のオタマジャクシを200匹ずつ無作為に4群に割り当てた。2群は水槽に移し、磁界に65日間ばく露した。2群は水槽に移し、偽ばく露した。全ての水槽から、ばく露終了まで毎日データを収集した。実験を4回繰り返した。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 65 days

General information

for further information on the setup see also: Grimaldi, S., Pozzi, D., Lisi, A., Rieti, S., Manni, V., Ravagnan, G., Giuliani, L., Eremenko, T., and Volpe, P. (2000) Influence of the magnetic field on tadpole metamorphosis. Int. J. Radiat. Med. 1(5), 96-103

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 continuous for 65 days
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
ばく露装置の詳細 960 mm long solenoid consisting of 620 turns of 1.5 mm diameter copper wire wound on a 1000 mm long G10 fiberglas cylindric tube with a diameter of 360 mm and a wall thickness of 8 mm; aquariums containing the tadpoles were located in 220 mm x 235 mm x 230 mm metacrylate amagnetic incubators whose temperature was kept constant by thermostated water baths; incubators for exposure placed inside the solenoid; field homogeneity greater than 98 % in the exposure area
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1 mT - 測定値 - -

Reference articles

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露前
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

実験終了時(65日後)、ばく露群における生存した個体の全体的な割合には、偽ばく露群との有意差はなかった。但し、特にばく露の最初の10日間に、ばく露群における死亡率が顕著に高かった。このことは、ばく露群における60日目までの生存率有意な低下につながった。変態は顕著に遅れ、毎日の変態発生数の最大値は偽ばく露群よりも6日間遅かった。最後に、偽ばく露群では85%の個体が変態に成功したが、ばく露群では45%であった。
著者らは、ツメガエルのオタマジャクシの50Hz磁界ばく露は発達に顕著な影響を及ぼすと結論付けている。

研究の種別:

研究助成

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