この研究は、50 Hz電磁界(EMF)への職業ばく露が心臓血管機能の神経栄養調節に影響を与えるか否かを、またどのように影響するのかを調べる目的で、50 HzのEMFに職業的にばく露された労働者の自律神経機能を評価した。評価には心拍変動分析を用いた。ばく露群は、切替変電所の労働者63人(22-67歳、平均雇用年数39.2±10.0年)、対照群は無線通信局のEMFばく露のない立場の労働者42人(20-68歳、平均雇用年数40.7±9.2年)で構成された。両群の年齢範囲およびと雇用期間に有意差はなかった。心臓機能の神経栄養調節を評価するために、安静時に記録された512拍の正常心拍を用いて心拍変動(HRV)分析を行ない、非常に低い(VLF)、低い(LF)および高い(HF)周波数帯域のパワースペクトルを決定した。その結果、ロジスティック回帰モデルで算出されたHRV低下(STD R-R <27 ms)の相対リスクは、対照群に比べばく露群で有意に高かった(OR = 2.8);VLFパワースペクトルはばく露群で有意に高く、ばく露レベルと相関していた;交感神経機能優位(LF / HF> 1)を示す被験者の割合は、対照群よりもばく露群で有意に高かった(65 %対47 %)、と報告している。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | duration of employment 1 to 41 years |
Additional information | Occupational exposure. |
ばく露の発生源/構造 |
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Additional information | The exposed group comprised of 63 male technical service workers, aged 22-67 years, at four substations. The control group consisted of of 42 male technical service workers, aged 20-68 years, at four radio link stations. |
ばく露群では対照群と比較して、心拍変動の減少の相対リスクが有意に高かった。ばく露群では超低周波のパワースペクトルがばく露レベルに応じて有意に高かった。ばく露群では対照群と比較して、交感神経機能が支配的な被験者の割合が有意に高かった(65%対47%)。
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