<目的>疾病や細胞・組織の損傷の原因となるフリーラジカルを防ぐための抗酸化的防御システムは生体にとって重要である。この役割を果たす様々な抗酸化酵素に対する商用周波磁界曝露の影響を調べた。 <方法>マウスに50Hz、2、10mT磁界を8時間/日、2ヶ月間曝露し、赤血球、肝臓、肺における4種の抗酸化酵素(CAT,GR,GPx, SOD)活性を測定した。また肝臓、肺のNADPH依存的脂質過酸化を調べた。 <結果>抗酸化酵素活性について、赤血球では2mT曝露群のGRとSOD、10mT曝露群の全酵素、肝臓では、2mT曝露群の全酵素、10mT曝露群のCAT、肺ではGRとSODが統計学的に有意に増加した。また肝臓の2mT曝露群における脂質過酸化が阻害され、これは防御機構適応反応の誘導により脂質過酸化のフリーラジカル媒介過程が抑制されたことが示唆された。
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