この研究は、超低周波電磁界(ELF-EMF)へのばく露が、ラットの皮膚および甲状腺のマスト細胞(MC)、傍濾胞細胞、および神経線維に及ぼす影響を調べた。2月齢のウィスター雄ラット24匹に、EMF(50 Hz、100 – 300 µT、54 - 160 V / m)ばく露を、1日4時間、週7日間で1か月間与えた。ばく露終了後に屠殺し、皮膚と甲状腺のサンプルは、間接免疫組織化学的処理またはトルイジンブルー染色処理した後に立体学的手法で分析された。セロトニン、サブスタンスP、カルシトニン遺伝子関連ペプチド(CGRP)、およびタンパク質遺伝子産物9.5(PGP)に対する抗体マーカーを皮膚切片の検査に、PGP、CGRP、およびニューロペプチドY(NPY)マーカーを甲状腺の検査に用いた。その結果、ELF-EMFのばく露を受けたラットにおいて、皮膚のセロトニン陽性MCおよび甲状腺のNPY含有神経線維の数が対照群に比べ有意に増加することが示された;これは、皮膚および甲状腺の血管系に対してEMFが影響する可能性を示している、と報告している。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | repeated daily exposure, 4 h/day, 7 days a week for 1 month |
ばく露の発生源/構造 | |
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Distance between exposed object and exposure source | 12 cm |
ばく露装置の詳細 | Cages were placed on both sides of the coil, perpendicular to the coil axis.Control animals were handled in the same manner as the exposed ones and were maintained in a similar environment but in the absence of EMF. |
Additional information | The axis was parallel to the lines of force of the geomagnetic field (north-south direction). |
対照群と比較して、超低周波電磁界にばく露したラットの皮膚ではセロトニン陽性の肥満細胞、甲状腺では神経ペプチドYを含む神経線維の数の有意な増加が認められた。このことは、皮膚及び甲状腺の血管系に対して電磁界が影響するかも知れないことを示している。
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