この研究は、デンマークにおいて、眼の悪性黒色腫の発生率と携帯電話契約者数の年次推移を比較した。その結果、1980年代初めに始まった携帯電話加入者数の指数関数的増加とは対照的に、眼の黒色腫の発生率に増加傾向は見られなかった、と報告している。この研究の少し前に、ドイツにおいて、眼の悪性黒色腫の発症リスク上昇(4倍)と携帯電話を含む無線周波送信装置の使用との関連が報告されたが、著者らの研究結果は、携帯電話使用と眼の黒色腫の間の関連を支持しない、と結論している。
年齢で標準化した目の悪性黒色腫の発症率は、1943年から1996年の期間に年間10万人あたり0.61から0.79人の間の僅かな変化で安定していた。1982年以降の携帯電話加入者の指数関数的増加とは極めて対照的に、悪性黒色腫の上昇傾向は認められなかった。本研究のデータは、携帯電話と目の悪性黒色腫との関連についての仮説を支持していない。
デンマークにおける携帯電話の使用期間は、長期的な影響を検出するには短すぎる。
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