この研究は、電力周波磁界がげっ歯類の非空間的作業記憶に影響を与えるか否かを調べるために、自発的物体認識タスクを用いた実験を行った。成獣のオスのC57BL/6Jマウスにおける記憶の変化を、動物による馴染物体と新奇物体の相対的探索時間を測定することによって評価した。最初の試行と再度の試行の間に、45分間、動物に7.5 μT、75 μTまたは0.75 mTのいずれかの磁束密度の50 Hz磁界ばく露、または擬似ばく露(50 nT未満の環境磁界)を与えた。その結果、タスク遂行への有意な磁界依存的な影響は、どの磁束密度でも観察されなかった(すべての測定に対して、P > 0.05)、と報告している。
物体認識課題では、マウスに刺激となる物体を探求させた。その後、マウスを当該エリアから取り除き、磁界にばく露し、当初の物体に加えて新規の物体を入れたエリアに戻した。2つの物体の役割(当初vs.新規)と位置はカウンターバランスさせ、無作為に割り当てた。3つの異なるばく露群(各17匹)及び偽ばく露群(17匹)を調べた。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
continuous for 45 min
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous for 45 min |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | electromagnet consisting of two sets of aluminum coils, 25 cm apart; animals in 33 cm x 15 cm x 13 cm polycarbonate cages in the bore of the magnet |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 750 µT | maximum | 測定値 | - | 7.5 µT, 75 µT, 750 µT |
最初の試験では、全ての群が同様のレベルの自発的探求活動を示した。
二回目の試験では、全ての群が同等の単球行動を示した。全ての群で、当初の物体は新規の物体よりも探求されなかった。偽ばく露群と比較して、どの磁束密度でも、課題遂行能力に対する有意な磁界依存性の影響は認められなかった。
この結果は、マウスの非空間的作業記憶は50Hz磁界への急性ばく露によって影響される、という証拠を提示していない。
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