研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[低周波電磁界による作業記憶欠損時の海馬でのシータ‐ガンマ結合] med./bio.

Theta-gamma coupling in hippocampus during working memory deficits induced by low frequency electromagnetic field exposure

掲載誌: Physiol Behav 2017; 179: 135-142

この研究は、局所電位(LFP)及びスパイクのパターンをイン・ビボで分析することで、海馬領域における作業記憶に対する磁界の影響を調べた。マウスをばく露用チューブ内で電磁界(50 Hz、1 mT)または静磁界(1 mT)に連続7日間ばく露あるいは疑似ばく露し、その際にY字型迷路での作業記憶課題を実施し、海馬からマルチチャンネル電気生理学信号を記録し、LFP、スパイク発火率、異なる周波数帯域でのパワー、シータ‐ガンマ変調指標を詳細に分析した。その結果、作業記憶課題の際の正確な選択については、3日間のばく露後のばく露群で有意な低下が認められ、これは発火率の顕著な減少と一致していた。3日目のばく露以降、Y字型迷路での参照点の前でのシータ(4-12 Hz)及びガンマ(30-60 Hz)のパワー低下、ならびにシータ及びガンマ周波数の振動活動も認められた。これらの結果は、スパイク発火及び作業記憶のエンコードにおいてシータ‐ガンマ間の変調指標が重要な役割を担っている可能性を示しており、シータ‐ガンマのカップリングとその振動強度は、電磁界による作業記憶の低下の機序研究に新たな観点を提示し得る、と著者らは結論付けている。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露2:
  • DC/static

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1 mT - 測定値 - -

ばく露2

主たる特性
周波数
  • DC/static
タイプ
  • magnetic field
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • permanent magnet
Distance between exposed object and exposure source 10 cm
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 1 mT - 測定値 - -

Reference articles

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露後

研究助成

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