先行研究で、50 Hz電界へのばく露がミツバチの行動、プロテアーゼおよび抗酸化酵素の活性を変化させることが示されていることから、この研究の著者らは、50 Hz電界にばく露したミツバチの血リンパにおけるアスパラギン酸アミノトランスフェラーゼ(AST)、アラニンアミノトランスフェラーゼ(ALT)、およびアルカリホスファターゼ(ALP)の活性、ならびにアルブミンおよびクレアチニンの濃度を調べた。働きバチを木製ケージ(200 × 150 × 70 mm)内に配置し、<1、5.0、11.5、23.0、または34.5 kV/mの均質な50 Hz電界に1、3、6、または12時間ばく露した。電界ばく露の終了直後に各群の100匹から血リンパサンプルを採取した。その結果、強度の異なる50 Hz電界へのばく露後、AST、ALTおよびALPの活性は低下した。AST、ALTおよびALPの活性の低下は、ばく露時間が長いほど大きかった。電界ばく露はミツバチの重要な代謝サイクル(クエン酸回路、ATP合成、酸化的リン酸化、β酸化、等)を阻害するかもしれない。更に、電界ばく露は重要な非酵素性抗酸化剤であるクレアチニンおよびアルブミン濃度を変化させた。これらの変化は、タンパク質代謝の擾乱と筋活動の増加を示しているかもしれない、と著者らは結論付けている。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。