この研究は、マウスの海馬でのカルシウムイオンシグナル伝達および二重メッセンジャーシステムに対する、超低周波(ELF)磁界(50 Hz、8 mT、4時間/日、28日間)の影響力を調査した。調査に含めたメッセンジャーは、G-タンパク質、Ins(1,4,5)P3(IP3)、ジアシルグリセロール(DAG)、cAMP-依存性プロテインキナーゼ(PKA)、およびCa2+依存性プロテインキナーゼC(PKC)であった。その結果、ELF磁界は、Giタンパク質、IP3、DAG、PKAおよびPKCベータ、カルシウムおよびカルモジュリン依存性タンパク質リン酸化プロテインホスファターゼカルシニューリン(PP2B)、細胞内Ca2+含量の増加、ならびに、カルシウム/カルモジュリン依存性タンパク質キナーゼII(CaMK II)およびPKCアルファの減少を生じた。加えて、ELF磁界ばく露は、海馬ニューロンの細胞死に重要な役割を担う、脳由来神経栄養因子(BDNF)のレベルを低下させた。但し、ハスの子嚢から抽出したプロシアニジン(LSPC)の経口投与(特に90 mg/kg)は、これらの変化を有意に回復させ、ほぼ正常レベルに達した。著者らは、これらは全て、LSPCはCa2+ /CaMK II/CREB/BDNFおよびDG/PKC/MAPKシグナル伝達経路を通じたカルシウムシグナルおよび二重メッセンジャーシステムを仲介しており、ELF磁界による改変を回復させるかも知れないことを示している、と結論付けている。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1: 50 Hz |
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