<目的>高磁束密度の超低周波変動磁界(400mT at 50Hz)ばく露によるneuron derived orphan receptor(NOR-1)遺伝子の発現をChinese hamster ovary K1(CHO-K1)細胞で検討する。 <方法>ばく露する磁界の磁束密度は400および5mTで行った。細胞はCHO-K1を用いた。NOR-1遺伝子の発現は細胞からmRNAを抽出しRT-PCR法により定量した。 <結果>NOR-1遺伝子の発現はばく露時間とともに上昇し、約6時間で最大に達した。以後、減少し、24時間でもとのレベルに達した。さらに、磁界によるNOR-1遺伝子の発現はカルシウム流入阻害剤やプロテインカイネースCの阻害剤で抑制された。低磁束密度(5mT)の磁界ばく露ではNOR-1遺伝子の発現に変化は見られなかった。この結果から、磁界によるNOR-1遺伝子の発現には閾値のあることが示唆された。
細胞の成長と分化を制御すると疑われるニューロン由来オーファン受容体(NOR-1)の遺伝子発現を観察した。
実験を2回(5mT、50Hz)または3回(400mT、50Hz)反復した。
これらの化学物質の影響を調べるため、ばく露された細胞を更に、フォルスコリン、テトラデカノイルホルボールアセタート、プロテインキナーゼC阻害剤(Cカルホスチン、クロセチン)及びカルシウムチャネル遮断薬(ニフェジピン、ダントロレン)で処理した。
4 plates were used for each experiment; the experiment was repeated 2 or 3 times.
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 1, 3, 6, 12, 24 and 36 h |
Additional information | The magnetic field was oriented vertically. |
ばく露の発生源/構造 |
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チャンバの詳細 | An acrylic CO2 incubator was installed between the space provided by the magnetic cores. |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 400 mT | unspecified | 指定なし | - | - |
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 1, 3, 6, 12, 24 and 36 h |
Additional information | The magnetic field was oriented vertically. |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | CO2 incubator with a built-in magnet generator using two Helmholtz coils |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 5 mT | unspecified | 指定なし | - | - |
50Hz、400mTの超低周波磁界へのCHO細胞のばく露により、NOR-1の遺伝子発現の増強が認められたが、5mTでは認められなかった。遺伝子発現の増強は一過性で、6時間のばく露後に最大値に達し、400mTの超低周波磁界への24時間のばく露後には対照レベルに低下した。
フォルスコリン及びテトラデカノイルホルボールアセタート処理によって誘導したNOR-1の発現は、400mTの超低周波磁界での同時処理によって更に強められ、3時間のばく露で最大の応答になった。
400mTの超低周波磁界ばく露の際に、細胞をプロテインキナーゼC阻害剤及びカルシウムチャネルブロッカーで処理した場合、NOR-1遺伝子発現の増強は認められなかった。
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