<目的>非常に高密度の極低周波変動磁界が導入遺伝子の発現に影響を与えるかどうかについて検討する。 <方法>ラットPC-12細胞にβ-ガラクトシダーゼ発現プラスミドを導入してキメラ細胞を作製した。フォルスコリンで刺激した後の、このβ-ガラクトシダーゼの発現を指標とした。磁界曝露は60Hz、最大400mTで行った。カルシウムのエントリーブロッカーにはニフェジピンおよびダントロレンを用いた。PKC阻害剤にはカルフォスチンCを用いた。 <結果>200mTおよび400mTで4時間曝露した場合、磁界密度依存的にβ-ガラクトシダーゼの発現は増加した。このβ-ガラクトシダーゼの発現はTPA処理によりさらに高まったが、磁界効果としては相加的であった。この磁界による発現増強効果はカルシウムのエントリーブロッカーやPKC阻害剤により完全に抑制された。磁界の効果は曝露を開始した最初の1時間で最大に達していた。この結果、高密度の極低周波変動磁界はカルシウムの細胞内流入促進やPKC活性を高め、遺伝子発現を増強している可能性が示唆された。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。