<目的>c-mycの転写レベルが60Hzの電磁界曝露により増加している現象をさかのぼり、この遺伝子のどの調節領域が電磁界の作用で修飾調節を受けているのかを明らかにする。 <方法>マウスとヒトのc-myc遺伝子のDNA上流であるP1領域をCAT構成として細胞内にトランスフェクションし、5'DNAの添加によりCAT発現の増加をみる。細胞はHeLaとPX3を用い、トランスフェクションにはliprofectionとelectroporationの手法を用いた。磁界は60Hz,8or80μTの連続サイン波をヘルムホルツコイルから出しており、計算された誘導電流は50と500μV/mで、曝露は20分間を限度としている。 <結果>60Hzの電磁界の20分間の曝露により、CAT発現が増加した。効果は、80μTの20分間曝露(装置の最大能力と実験条件の最長曝露時間)の時が最大であった。電磁界に反応する領域は約900base pairで、P1プロモーターに対して-353~-1,257baseの位置(制限位置ClalとPvullの間)にあると推測された。
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