<目的>電磁界刺激によるストレス反応を引き起こしている事象は、他の生理学的ストレスを引き起こす事象と共通であるか否かを検討するために、熱ショックタンパク転写因子やそのDNA結合活性を検討した。 <方法>ヒト前骨髄球細胞HL60をT25フラスコで1×10^6/mlの細胞密度で15mlで培養した。2日間電磁界から隔離後、60Hz、8μTの電磁界に20分間曝露し、0、10、20、30、40分後に細胞を溶解した。熱ショックは43度20分で行い、その後30分37度で培養し細胞を溶解した。細胞溶解物を用いて熱ショックタンパク転写因子やそのDNA結合活性を検討した。 <結果及び結論>60Hz、8μTの電磁界に20分間曝露後、20分で熱ショックタンパク転写因子の活性が3.4倍となり、40分で元に戻った。HSE結合活性は、20分後でピークの3.6倍となり、これは熱ショック刺激による反応とほぼ同程度であった。HSE結合タンパクは、抗体を加えた、スーパーシフト解析から、HSF1であった。電磁界刺激は転写因子HSF1の活性化と、HSEへのDNA結合を引き起こす。
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