研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[栄養不足の妊娠ラットのホルモン及び代謝調節に対する60Hz、3µT電磁界の影響] med./bio.

Effects of the electromagnetic field, 60 Hz, 3 microT, on the hormonal and metabolic regulation of undernourished pregnant rats

掲載誌: Braz J Biol 2009; 69 (2): 397-404
Journal not peer-reviewed

この研究は、妊娠中のラット(全妊娠期間中の食餌は、地域基本食(RBD;低栄養食)あるいは標準カゼイン食)に、妊娠期間を通して1日2時間の60 Hz、3 μTの電磁界EMFばく露を与え、ホルモンおよび代謝濃度の調節への影響を調べた。その結果、EMFばく露+RBD食群は、EMFばく露なし+RBD食群に比べ、グルコース放出の増加を示した;RBD食群は、カゼイン食群に比べ、インスリンおよびコルチゾール血清レベル低下を示した;T3およびT4濃度には、各実験条件群の間で最も大きな変動が見られた;T4:T3比は、EMFばく露+RBD食群での値が、他の群に比べて約18倍大きかった、と報告している。

研究目的(著者による)

地域の基礎食料または標準的な食料のいずれかを与えた妊娠ラットホルモン及び代謝調節に対する60Hz、3µT電磁界ばく露の影響を調べること。

詳細情報

ブラジル国民が消費している地域の基礎食料(RBD)には、タンパク質、熱量、脂肪ビタミン及びミネラルが不足している。RBDはブラジルの子どもに蔓延しているのと同様の栄養不足をラットに生じる。

妊娠ラット20匹を4群に分けた:A) 標準的な食料(ガゼイン、n=6);B) 標準的な食料及びばく露(n=4);C) RBD(n=6);D) RBD+ばく露(n=4)

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 60 Hz
ばく露時間: 2 hr/day ( 1 in the morning and 1 in the afternoon) on 21 days (during pregnancy)

ばく露1

主たる特性
周波数 60 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • sinusoidal
ばく露時間 2 hr/day ( 1 in the morning and 1 in the afternoon) on 21 days (during pregnancy)
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • 220 V/110 V transformers
ばく露装置の詳細 transformers placed under the polystyrene supports
Sham exposure A sham exposure was conducted.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 3 µT - 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

RBDを与えたばく露ラットでは、RBDを与えた非ばく露ラットと比較して、グルコース放出が有意に増加した。RBDを与えたラットでは、ガゼインを与えたラットと比較して、インスリン及びコルチゾール血清レベルが有意に低下した。トリヨードサイロニン及びサイロキシンの濃度は、全ての群間で大きな有意差が示された。RBDを与えたばく露ラットでは、他の全ての群と比較して、トリヨードサイロニンの濃度が最も低く、どちらのばく露群でも同様のサイロキシン濃度が示された。サイロキシントリヨードサイロニンとの関連は、RBDを与えたばく露ラットで最も強調された。

この結果は、電磁界と栄養不良の組合せが、妊娠ラットの基礎代謝の変化につながることを示唆している。

研究の種別:

研究助成

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