乳牛の血中チロキシン(T4)に対する電磁界(EMF)の影響を評価するために、2つの実験が行われた。実験1では、16頭の妊娠したホルスタイン泌乳牛が、10kV/m、30μT電磁界をばく露された。この牛は各8頭ずつの2つのグループに分けられた。各グループは、各々28日の3期間のうちの2つの処理シークエンスのひとつに従って、電磁界がばく露された。シークエンス1は電磁波をオフ-オン-オフ、シークエンス2は電磁波をオン-オフ-オンとばく露した。各処理期間の最終日の間、血液サンプルが24時間に対して4時間毎に集められ、T4プラズマの濃度が測定された。実験2では、出産経験のあるホルスタインで現在、妊娠していない乾乳期のもの16頭が、10kV/m、30μT電磁界がばく露された。牛は各8頭ずつの2つのグループに分けられた。各グループは、各期間はひとつの発情周期に相当する日数となることを除いて、上述の2つの処理シークエンスのひとつに従って電磁波がばく露された。処理の間、T4分析のために、血液サンプルが1日おきに集められた。両実験において、日光周期は短日光周期(8時間昼/16時間夜)を模倣した。オン期間の間、牛は16時間のEMFばく露がされたが、これは、昼期間の8時間と夜期間の間の最初の8時間の合計である。実験1では、ばく露された牛のT4プラズマ濃度は、処理のおかげで、いかなる変化もなかったが(P=0.0968)、資料収集の時間は大きな違いを明らかにした(P=0.0012)。実験2では、期間の影響(P=0.0009)と日中の相互作用による処理(P=0.0003)は統計的に重要だった。乳牛への最悪の見通しの10kV/m、30μT電磁界ばく露は、適度な方法において、チロキシン血中濃度に影響を及ぼす。
実験1では、16頭の授乳中の妊娠した牝牛を2群に分け、電磁界にばく露した。各群を、各28日間の3つの期間からなる、2つの処理シーケンスのうち1つに従ってばく露した:シーケンス1「電磁界オフ‐オン‐オン」、シーケンス2「電磁界オン‐オフ‐オン」。各期間の最終日に、4時間ごとに24時間採血し、チロキシンの血漿濃度を判定した。
実験2では、16頭の授乳中でない妊娠していない多重産の牝牛を2群に分け、各群を上述の2つの処理シーケンスのうちの1つに従って、但し各期間を1回の排卵周期に相当する日数として(排卵周期は同期させた)ばく露した。処理中、1日おきに採決した。
オン期に、牝牛を16時間ばく露した:明期間の8時間+暗期間の最初の8時間。
周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | repeated daily exposure, 16 h/day to Off+On+Off sequence of 28 days each or On+Off+On sequence of 28 days each |
ばく露の発生源/構造 |
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チャンバの詳細 | 15 m long x 10 m wide x 3 m high chamber containing 8 wooden box stalls, each holding one cow. |
ばく露装置の詳細 | Exposure was performed with rectangular coils 10 m long x 4 m high for MF and two plates 9 m long x 6.5 m wide suspended 6.5 from ceiling for EF. |
Additional information | 16 lactating, pregnant and 16 non-lactating, non-pregnant Holstein cows were divided into two replicate groups of eight cows each. Each replicate was exposed to EMF in one of the two sequence of three periods. The first replicate had 28 non-exposed followed by 28 days exposed and then 28 days non-exposed (Off/On/Off) where as the second replicate was 28 days exposed, 28 days non-exposed and 28 days exposed (On/Off/On). |
データは、10kV/m、30µTの電磁界への最悪ケースのシナリオでの乳牛のばく露は、チロキシンの血中レベルに程々に影響することを示した。
実験1では、ばく露した牝牛のチロキシンの血漿濃度には処理による変化は生じなかったが、「採血時間」の影響は有意であった(対照と処理牝牛の両方で、04:00AMのチロキシン濃度がより高く、照明をオンにした08:00AMには低下した)。
実験2では、「期間」及び「日による処理の相互作用」(2つの異なる計算した測定パラメータ)の影響が統計的に有意であった。データは、電磁界ばく露はチロキシンの血漿濃度の3.8%増を生じたことを示した。
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