この研究は、電界および磁界(EMF)ばく露が、長日性ばく露(日の長い時期を過ごすこと)と同様の内分泌反応を引き起こす可能性があるという仮説について2つの検証実験を行った。第1実験では、16頭の泌乳中のホルスタイン牛を用いた。全ての牛は、クロスオーバーデザインで、時間間隔をおいて、EMFばく露および無ばく露の2つの条件に割り当てられた。牛は木製の代謝ケージ内で短日性の光周期(8時間明/ 16時間暗)で飼育され、その牛へのEMFばく露は、10 kV / mの垂直電界および30 μTの水平磁界を同時に1日16時間、4週間継続して与えた。第2実験は、16頭の非泌乳、非妊娠ホルスタイン牛を用いた。牛は短日性の光周期下で、1つの発情周期の期間、第1実験と同様のプロトコルでEMFばく露を受けた。その結果、第1実験では、明期の血中メラトニン(MLT)濃度は、EMFばく露中にわずかに低下した(P <.05);暗期のMLT濃度は、EMFばく露の影響を受けなかった;同様の傾向が2番目の実験でも観察され、明期のMLT濃度はEMFばく露群で低くなる傾向があり、暗期には影響が見られなかった;血漿プロラクチン(PRL)は、第1実験では、EMFばく露群で上昇したが、第2実験では、全体的にPRL濃度は低くなり、平均の血漿PRL濃度はEMFばく露の影響を受けなかった、と報告している。
周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | repeated daily exposure, 16 h/day for 4 weeks |
Additional information | Experiment 1: Each animal was randomly assigned to one of the two sequences. Each sequence consisted of three exposure periods of 4 weeks. first sequence: OFF/ON/OFF; second sequence: ON/OFF/OFF. |
ばく露の発生源/構造 |
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チャンバの詳細 | Exposure chamber (15 m x 10 m x 3 m ) containing 8 wooden box stalls each holding one cow |
Additional information | The magnetic field was generated by 14 rectangular coils (10 m long x 4 m high) with the lower part of each coil embedded in the ground. Uniform electric field was generated by two plates (9 m long x 6 m wide) which were suspended from the ceiling by synthetic insulators. |
光周期中、実験1では電磁界ばく露群でのメラトニン濃度の低下が認められた。但し、暗周期中には有意差は認められなかった。同様の傾向が実験2でも認められた。
電磁界ばく露は実験1におけるプロラクチンのレベルの有意な増加につながる。
これらの実験の結果は、電磁界ばく露は光周期に対する乳牛の内分泌反応を変化させるかも知れないことを示唆している。
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