この研究は、甲状腺マスト細胞(肥満細胞)に対する超低周波電磁界(ELF-EMF)の影響を、オスのMill Hillラットで調べた。ELF-EMF(50 Hz、50 μT – 500 μT、10 V / m)ばく露は、生後24時間から開始し、1日7時間、5日間/週で3か月間継続した。ばく露終了時に一部のラットは屠殺され(第1群)、残りは回復の評価を行うために、ばく露終了から1週間後(第2群)、2週間後(第3群)、3週間後(第4群)に屠殺された。甲状腺組織のトルイジンブルー染色パラフィン切片を立体解析した。その結果、すべての群で脱顆粒化マスト細胞の体積密度が増加し、第3群を除き、数密度も増加した;このことは、甲状腺マスト細胞の電力周波EMFに対する感受性を暗示している、と報告している。
47匹の動物を、生後24時間からばく露した。ばく露の最終日の直後(グループ1)、1週間後(グループ2)、2週間後(グループ3)に12匹ずつ、3週間後(グループ4)に11匹を屠殺した。対照群は42匹で構成された。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 7 h/day, 5 days/week for 3 months starting 24 h after birth |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | coil consisting of 1320 turns of 2.5 mm copper wire wound round a wooden frame; cages placed symmetrically on both sides of the coil |
3か月間のばく露後、グループ3(ばく露後の回復期間が2週間)を除く全てのばく露群に、脱顆粒(介在物質を放出する)肥満細胞(C型)の体積密度の増加が認められた。C型脂肪細胞の数密度も増加した。対照群と比較して、全てのばく露群で、B型とC型の脂肪細胞の数密度の比及び体積密度の比が低かった。例外はグループ2(回復期間が1週間)で、体積密度の比はばく露群と対照群で同等であった。
これらの結果は、甲状腺脂肪細胞には電力周波数電磁界に対する感受性があることを含意している。
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