この研究は、超低周波(ELF)磁界(MF)が転移活性に影響を与えるか否かを調べた。転移が起きた時のみベータガラクトシダーゼを発現するTn 10転置因子を含むプラスミドで形質転換された大腸菌Lac Z(-)株を使用して、コロニーが暗い色の乳頭(Lac Z(+))に変化する速度を評価することで、転移転イベントの計測が可能になった。その結果、50 Hzの低強度MF(0.1〜1 mT)の長時間(58時間)ばく露を受けた大腸菌は、擬似ばく露を受けた大腸菌に比べ、そのコロニーの転移活性が有意に低くなることが示された;このような転移活性の低下には、MFの強度との正の相関が見られた;なお、MFのばく露群と擬似ばく露群の間に、コロニーの数、直径、および周囲長に有意差はなかった、と報告している。
The magnetic fields and the frequency used in the study were selected for the exposure as they are a common exposure in urban environments and in domestic appliances.
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | experiment 1: continuous for 34 h; experiment 2: continuous for 58 h |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | incubator at 37°C |
ばく露装置の詳細 | five Petri dishes (9 cm in diameter) were placed in the center of the coil system |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
50Hzの低強度磁界(0.1-1mT)に長期(58時間)ばく露された大腸菌は、偽ばく露された大腸菌と比較した転移活性が有意に低いコロニーを生じた。そのような転移活性の低下には、ばく露量-影響について磁界強度と正の相関があった。ばく露されたコロニーと偽ばく露されたコロニーの数、直径及び周囲長には有意差は認められなったので、この現象は大腸菌の細胞増殖に影響されたものではなかった。
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