この研究は、規定のシーケンスを持つインビトロモデル系を用いて、高レベルの超低周波(ELF)AC磁界がDNAの合成、転写または修復に影響を与えるか否かを調べた。その結果、60 Hz、0.25 - 0.5 Tの磁界は、DNAポリメラーゼによるDNA合成、ならびにRNAポリメラーゼによるRNA合成の速度および忠実度に有意な影響を与えなかった;ヒト細胞抽出物によるmutS依存性ミスマッチ修復の効率にも、磁界ばく露の影響はなかった、と報告している。
DNAミスマッチ修復システムにおける異常は、ヒトのがんの主な原因の一つと考えられていることから、バクテリオファージ、DNAミスマッチ修復能力のあるヒト子宮頸がん(HeLa)細胞、及び大腸菌 E.coli は、いわゆる「DNAミスマッチ修復分析物」に用いられる。DNAミスマッチ修復は、間違った塩基配列の認識と修復のための細胞システムで、DNAの複製と組換え、ならびにある種のDNA損傷の修復の際に生じ得る。本研究では、超低周波磁界へのばく露が、バクテリオファージの lacZ 遺伝子における塩基転移をヒト子宮頸がん細胞が修復する能力に影響を及ぼし得るかどうかを調査した。DNAミスマッチ修復の喪失は、着色した大腸菌プラークに見ることができる。
周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | 1- 15 min for DNA synthesis; 1 - 30 min for RNA synthesis |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | two iron cores, each with the shape of the letter E, whose two outside yokes were in contact and the middle yokes were separated by 13 mm and encircled by the coils; test tubes placed in the central gap of this field generator |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | 15 min |
Additional information | DNA mismatch repair |
ばく露の発生源/構造 |
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Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method |
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磁束密度 | 1 T | peak | 測定値 |
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