この研究は、雄のWistarラットに対する周波数1800 MHz、比吸収率(SAR)0.433 W/kgの無線周波(RF)放射の影響を調べた。ラットを対照群とばく露群(4時間/日、5日間/週、90日間)に割り付けた。その結果、慢性ばく露は、グルタチオンレダクターゼ(GR)、グルタチオンペルオキシダーゼ(GPx)、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ(GST)、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ(G6PDH)等の各種のグルタチオン(GSH)周期調節酵素の変化によりGSHの恒常性を変化させ得ることや、酸化ストレスの増加および炎症性サイトカインの放出を生じることが示された。また、ばく露群では対照群と比較して、脳でのニューロンの破壊と核濃縮によるDNA損傷の顕著な増加も見られた(P ≤ 0.05)。アセチルコリンエステラーゼ(AChE)レベルの有意な低下も認められた。これらの結果は、RFは脳の様々な部位、特に海馬および大脳皮質において、炎症プロセスを開始することで神経化学的および病態生理学的な損傷を生じ得ることを示している、と著者らは結論付けている。
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