この研究は、50 Hz、1 m Tの磁界に対する水生動物の遺伝毒性及び細胞毒性反応を評価した。発育初期段階のニジマス(Oncorhynchus mykiss)を40日間、一般的なゴカイ(Hediste diversicolor)及びバルト海の二枚貝(Limecola balthica)を12日間ばく露した。遺伝毒性及び細胞毒性反応を定義するため、ニジマスの末梢血赤血球、ゴカイの体腔細胞、二枚貝の鰓細胞における核異常の分析を実施した。遺伝毒性のエンドポイントとして小核形成(MN)、核芽(NB)、フィラメント細胞の核芽(NBf)及び小疱核のある細胞(BL)を、また細胞毒性のエンドポイントとして8の字型の核、断片化(Fr)、アポトーシス(Ap)、二核(BN)細胞を評価した。その結果、磁界ばく露は調査対象の全ての種に影響したが、その程度は様々であった。最も強い反応は二枚貝で認められ、分析した8つのエンドポイントのうち6つで有意な上昇が認められた。MNは二枚貝及びゴカイの細胞で、NBf及びBLは二枚貝の鰓細胞のみで、NBは全ての種の分析した組織で、有意な発生頻度が認められた。細胞毒性エンドポイントとしては、8の字型の核を有する細胞がニジマス及び二枚貝で、Ap及びBNは二枚貝のみで、有意な頻度増加が認められた。磁界ばく露はゴカイの体腔細胞には有意な遺伝毒性活性を生じなかった、と著者らは報告している。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1: 50 Hz |
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