この研究は、雌のSprague Dawleyラットにおける行動学的ストレスおよび酸化ストレスのパラメータに対する、2.45 GHz放射への4時間/日、45日間のばく露のインパクトを評価した。不安、学習および記憶についての行動学的試験を38日齢に開始した。45日齢でラットを屠殺後、脳ホモジネートにおける酸化ストレスのパラメータを推定した。その結果、モリス水迷路、高架十字迷路、明暗箱試験では、ばく露群は記憶低下および不安行動を呈した。ばく露群ではスーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼおよび還元型グルタチオンの活性レベルが低下し、脳の脂質リン酸化のレベルが上昇し、抗酸化防御の障害が示された。脳サンプルにおけるカスパーゼ3遺伝子の発現を定量化したところ、ばく露群では擬似ばく露群と比較して、アポトーシス性マーカーカスパーゼ3の顕著な増加が認められた。組織病理学的検査および脳の腫瘍壊死因子(TNF)-αのレベルについては、有意な変化は認められなかった。ニューロンの樹状突起形成の分析では、シグナル伝達に影響する、樹状分岐および交差の数の減少が認められた。この研究では、2.45 GHzマイクロ波放射へのラットのばく露は、学習および記憶の低下、不安行動の発現、ならびに脳の抗酸化酵素系の低下につながる変化を生じることが明確に示された、と著者らは結論付けている。
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