この研究は、長年にわたり、超高圧変電所(225kV及び400kV)に就労し、かつ電力線近傍の住宅に居住していた男性(n = 15;38.0±0.9 歳;就労・居住歴の範囲は1 – 20年間)を対象に、50 Hz磁界への慢性ばく露が血液パラメータに与えるかもしれない影響を調べた。慢性ばく露群の1週間平均のばく露レベルは、日中の職場で0.64 µT、夜間の住宅で0.82 µT、全体では0.72 µTであった。職業的および居住地域的な50 Hz磁界ばく露がなく、ばく露群と同等の身体活動をしている男性を対照群(n = 15;39.4±1.2歳)とした。対照群の平均ばく露レベルは0,04 µTであった。両群の被験者全員から、20時から8時まで1時間ごとに血液サンプルを採取した。血液の電解質(ナトリウム、カリウム、塩化物、カルシウム、マグネシウム、リン)、非タンパク質窒素化合物(尿酸、尿素、クレアチニン)、およびブドウ糖について、夜間プロファイルとレベルを分析した。その結果、健康な男性の50Hz磁界(> 0.3 µT)への長期ばく露は、いくつかの血液パラメータ(ナトリウム、塩化物、リン、グルコース)に若干の生物学的変化をもたらすかもしれないことが示された;これらの知見の臨床的意義については、さらに調査する必要がある、と報告している。
ばく露群と対照群は各15人の被験者で構成された。ばく露群のボランティアは超高圧変電所(225kV及び400kV)に就労し、電力線下の近傍に住んでいた。主な職務には、超高圧線と変圧器間の継手の設置が含まれていた。20時から8時まで1時間ごとに血液サンプルを採取した。
周波数 | 50 Hz |
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ばく露時間 | continuous for 1-20 years |
ばく露の発生源/構造 |
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Additional information | extra high voltage substations (occupational) and power lines (residential exposure) of a 225 kV and 400 kV electricity transmission network |
このデータは、健康な男性の50Hz磁界(>0.3µT)への長期ばく露は、ある種の血液パラメータ(ナトリウム、塩化物、リン、グルコース)の幾つかの生物学的改変を生じ得ることを示唆している。これらの知見の臨床的重要性を更に調査する必要がある。
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