研究のタイプ: 疫学研究 (observational study)

[電磁界にばく露されるノルウェーの作業員のがん罹病率] epidem.

Incidence of cancer in Norwegian workers potentially exposed to electromagnetic fields

掲載誌: Am J Epidemiol 1992; 136 (1): 81-88

<目的>白血病及び脳腫瘍を主としたガンの発病と電気的職業との関連の有無を明らかにする。 <方法>ノルウエーの1960年の人口統計により、20-70才男性、37945人の電気的職業従業者を抽出し、この職業コホートのガンり病率を、人口統計と直結するガン登録の利用により調査した。本コホートは1985年まで追跡され、1970年の人口統計においても経済活動を有している人のガン理病率を更に調査した。職業区分はISCOに従い、更にその暴露程度は5段階に分類した(表1)。1960年のデータを基礎にして5年毎の年令区分でのガン発病期待数を計算し、標準化り病比を計算した。 <結果>①1960年コホート(グループ1)では3806人のガン症例があり(SIR 1.06)、乳ガン、肋膜ガン、喉頭ガン、膵臓ガン、柔組織肉腫のり病が有意に増加し、白血病脳腫瘍リスクの増加は見られなかった(表2)。②1960-1970年更にそれ以上続けて在職したコホート(グループ2)では、①と同様な傾向が見られたが、とくに白血病のり病比が有意に増加し(SIR 1.41)、その中で骨髄白血病リスクが増加していた(表3)。③職業別に見ると、ラジオ・テレビ修理工と電力保線員の白血病、電車運転手の脳腫瘍リスクがそれぞれ増加していた(表4、5)。④曝露5段階の分類で見ると、ラジオ周波と重度の電磁界曝露で白血病、軽度の電磁界曝露で脳腫瘍が多い結果となった(表6)。

ばく露

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