この研究は、60 Hz、3 mTの磁界(MF)がヒトの認知能力に与える影響を調べた。99人の被験者は、二重ブラインド化プロトコルに従って、2つの連続した実験セッションで心理測定テストを遂行した。2つの連続した実験セッションでのMFばく露条件は、3通り(擬似/擬似、MFばく露/擬似、または擬似/ MFばく露)用意され、被験者はこれらのうちのどれか一つに割り当てられた。データ分析には3×2混合モデル分散分析が用いられた。その結果、2つの連続した実験セッションで心理テストが繰り返されたことにより、テストの成績が15の心理測定パラメータのうち11で改善された(練習効果);両方のMFばく露下で、数唱(順唱)テストに対する有意な交互作用が見られたことから、両方のMFばく露下で練習効果がないことが示された;このことは、擬似ばく露下では見られなかった;総括すると、ヒトの認知に対する明確なMFの影響は一つも明らかにできなかったが、ELF磁界が短期的な学習効果に関わる神経心理学的プロセスを妨げる可能性が推測された、と報告している。
ヒトの認識遂行能力(反応の精度及び完了の速度)に対する60Hz、3mT磁界のインパクトを調べること。
被験者99人(女性60人、男性39人)が参加した。磁界ばく露条件の順序が異なる3つの実験群に参加者を無作為に割り当てた:グループ1(偽ばく露/偽ばく露)、グループ2(ばく露/偽ばく露)、グループ3(偽ばく露/ばく露)。
Test persons were divided into three exposure groups: i) sham exposure/sham expsoure ii) magnetic field exposure/sham exposure iii) sham exposure/magnetic field exposure
周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | continuous for a 30 min block before or following a sham exposure block (also 30 min) with a 30 min rest period in between |
ばく露の発生源/構造 | |
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ばく露装置の詳細 | two octagonal Helmholtz coils consisting of 158 turns of 10-gauge copper wire and encased within plastic; 1.6 m wide and spaced 1.2 m apart parallel to each other; coils placed in a plastic frame, elevated 80 cm from the ground; non-conductive coolant tubing bordered the coils; participant seated between the coils, fitted with ear-plugs; field centered in the region of the participant's head and homogeneous within 5 % in this area |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 3 mT | effective value | - | - | - |
15個の精神測定パラメータのうち11個で、反復(2つのばく露(または偽ばく露)ブロック)間に遂行能力が改善した。順唱の数唱テスト(数唱テストを参照)に対する有意な影響は、どちらのばく露群にも練習効果がないが、対照群ではそうではないことを明らかにした。この記憶テストは、練習に関連する改善が磁界によって排除されることを示している。全体として、このデータは、ヒトの認識に対する磁界の明確な影響を示していない。
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