この研究は、ラットマクロファージの食作用活性に対する9450 MHzマイクロ波および超低周波磁界(ELFMF)の影響を調査した。マイクロ波ばく露実験においては、24匹のアルビノWistarラットは、21日間継続して1日1時間のマイクロ波ばく露(2.65 mW/ cm2、SAR = 1.80 W/ kg)を受けた。別の32匹のアルビノWistarラットを4群(1つの対照群、3つのばく露群;各n = 8)に分け、第1ばく露群は、21日間、1日1時間、マイクロ波ばく露を受けた。第2および3ばく露群は、第1群と同様のマイクロ波ばく露の前にそれぞれ、ビタミンEおよびC(150 mg / kg /日)の腹腔内注射を行なった。磁界ばく露実験においては、26匹のアルビノWistarラットを、擬似ばく露群(n = 12)とばく露群(n = 14)に分け、ばく露群は、21日間継続して、1日3時間のELFMF(50 Hz、0.75 mT)ばく露を受けた。すべての実験で、ばく露終了後にラットはケタール麻酔下で屠殺され、単離された肺胞マクロファージの生存率を測定し、ばく露群と擬似ばく露群における測定値の差をMann-Whitney U検定した。その結果、マイクロ波に関しては、ばく露群の食作用活性の方が擬似群のものより高かった;ビタミン投与とともにマイクロ波ばく露した場合、ビタミンC投与の場合のみ、擬似ばく露群との有意差が見られた;ELF MFに関しては、ばく露群の食作用活性の方が擬似群のものより低かったが、有意ではなかった;なお、マイクロ波ばく露群の直腸温は、対照群と比較して有意に高かった、と報告している。
Rats were divided into four groups: group 1 served as control, group 2 was MW (microwave) exposed, group 3 and 4 were MW exposed and injected with vitamin E (150 mg/Kg/day) and vitamin C 150 mg/kg/day), respectively.
周波数 | 9.45 GHz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 1 h/day for 21 days |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | methacrylate cages (20 cm x 10.5 cm x 10 cm) with ventilation holes |
ばく露装置の詳細 | anechoic chamber (70 cm x 47 cm x 47 cm); |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | 3 h/day for 3 weeks |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | Methacrylate cages (20 cm x 10.5 cm x 10 cm) |
ばく露装置の詳細 | 2 pairs of circular Helmholtz coils; cages placed between the coils. |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 750 µT | unspecified | 測定値 | - | - |
マイクロ波ばく露群の結果は、マイクロ波がビタミンCで追加処理したラットの食作用活性を高めることを示した。他のマイクロ波ばく露群及び磁界ばく露群では、食作用活性の上昇は有意ではなかった。マイクロ波ばく露と、マイクロ波+ビタミンC処理との比較では、ラットの食作用活性の上昇に対してビタミンCが重要な役割を担っているようであることが示された。調査したマイクロ波のパラメータは重要ではなかった。マイクロ波ばく露群の直腸温度は有意に高かった。
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