<目的>電磁界とがんとの関連に関する多くの研究結果はあいまいで一致しない点が多い。例えばアメリカ、カナダ、フランス、イギリス等の研究はまちまちの結果が報告されている。本研究ではデンマーク電力会社の従業員を全国的に調べ、一般人口とのがん発生率を比較した。 <対象・方法>デンマーク全土に電気を供給している99の電力会社の従業員を対象とした。1968~1993年の間少なくとも3ヶ月以上雇用されていた32,006名(表2)。職種と作業場の475の組合せから曝露レベルを5段階に分類した(表1)Standardized incidence ratio(SIR:標準化り患率;がん観察数と期待値との比)を各コホートについて求めた。 <結果>表3~5に結果をまとめてあるが雇用年数、磁界強度、がんの部位、特に白血病、脳腫瘍については有意差はなかった。なお、アスベストと肺、胸膜がんについては有意差が認められた。<結論>デンマーク電力会社従業員を対象とした全国的コホート研究では電磁界職業曝露とがんにかかる危険性との間に関連性はない。
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