この研究は、出生前および/または出生後に900 MHzの電磁界にばく露した雌雄のラットの脳および腎臓組織における、炎症、酸化ストレス、およびレニン-アンジオテンシン系の構成要素を調べた。 Wistarアルビノの雌雄の仔を、対照群、出生前(妊娠中23日間)ばく露群、出生後(40日間)ばく露群、出生前+出生後ばく露群の4群に割り付けた。 性成熟期に達した時点で脳と腎臓の組織を摘出した。その結果、雌雄の対照群の脳および腎臓組織と比較して、3つのばく露群のいずれにおいても、総酸化状態、インターロイキン(IL)-2、IL-6、および腫瘍壊死因子(TNF)-αのレベルが上昇し(p < 0.001)、総抗酸化状態レベルが低下した(p < 0.001)。雌雄の対照群の脳および腎臓組織と比較して、3つのばく露群のいずれにおいても、アンジオテンシノーゲン、レニン、アンジオテンシン1型および2型受容体、ならびにMAS1様Gタンパク質共役型受容体といった、レニン-アンジオテンシン系の構成要素の発現が高かった(p < 0.001)。雌雄の脳および腎臓組織では、炎症誘発性マーカー、活性酸素種(ROS)構成要素およびレニン-アンジオテンシン系の構成要素のレベルに若干の差異があったが、酸化ストレス、炎症マーカーおよびアンジオテンシン系の構成要素の増加がばく露群で共通していた。これらの結果は、900 MHz電磁界が脳および腎臓でのレニン-アンジオテンシン系を活性化する可能性があり、この活性化はおそらく雌雄両方の仔における炎症と酸化ストレスに関連していることを示唆している、と著者らは結論付けている。
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