この研究は、周波数依存性の高周波(RF)電磁放射による肝臓および脳の機能的状態のつながりを調べた。Wistarラット40匹を対照群(擬似ばく露群)およびRFばく露群(1時間/日、5日間/週、1か月間:900 MHz/比吸収率(SAR)0.434 W/kg/電力密度11.638 µW/m^2;1800 MHz/0.433 W/kg/11.438µW/m^2;2100 MHz/0.453 W/kg/8.237 µW/m^2)に無作為に割り付けた。その結果、各周波数のばく露群では対照群と比較して、体重および血液学的パラメータ(赤血球、白血球、血小板、ヘモグロビン、ヘマトクリット)に周波数依存性の変化が認められた。血清トランスアミナーゼおよびビリルビン、尿素、尿酸、およびクレアチニンの有意な上昇、アルブミンの有意な低下が認められた。血液グルコース、脂質過酸化、トリグリセリド、コレステロールの上昇、アデノシントリフォスファターゼ、アセチルコリンエステラーゼ、組織抗酸化物(グルタチオン、スーパーオキシドジスムターゼ、カタラーゼ、グルタチオンリダクターゼ、グルタチオンペルオキシダーゼ、グルタチオン-S-トランスフェラーゼ、グルコース-6-リン酸デヒドロゲナーゼ、等)の有意な低下が認められた。組織病理学的観察では、肝臓の類洞毛細血管での小葉中心性単核細胞の浸潤および膨張、脳の衰退ニューロンおよびプルキンエニューロンの変性が認められた。更に、ばく露群の脳は肝臓よりも酸化的変異に対して敏感であることを示す相当の証拠が認められた、と著者らは結論付けている。
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