この研究は、発達中のマウスの脳に対する10GHzのマイクロ波放射の影響を調べた。2週齢のマウスを偽ばく露群およびばく露群に分け、2時間/日、15日間連続でばく露または偽ばく露した。ばく露終了後1時間以内に、半数の動物を速やかに剖検し、残りは6週齢まで飼育した。その後、各種の生化学、行動学、組織病理学的パラメータについての結果を記録した。その結果、ばく露直後のマウスの体重には有意な変化が認められたが、6週齢のマウスには有意ではない変化が認められた。脳の重量、脂質過酸化、グルタチオン、タンパク質、カタラーゼ、スーパーオキシドジスムターゼ等のエンドポイントにも有意な変化が認められた。これらの有意差は、ばく露群ではばく露直後および6週齢時に認められた。更に、モリス水迷路試験での足場の位置の学習における空間記憶にも統計的に有意な影響が認められた。海馬のCA1領域、大脳皮質および小脳の係蹄小葉における量的および質的な組織病理学的パラメータの有意な変化も認められた。著者らは、2週齢のマウスの脳はマイクロ波ばく露に対して非常に敏感である、と結論付けている。
このウェブサイトはクッキー(Cookies)を使って、最善のブラウジングエクスペリエンスを提供しています。あなたがこのウェブサイトを継続して使用することで、私たちがクッキーを使用することを許可することになります。