【目的】静磁界(SMF)ばく露後に観察される代謝性の変化が前糖尿病状態の発症に関与するか否かを調べること。インスリン抵抗性のモデル動物であるZuckerラットとSMFばく露したWister系ラットとの比較研究を行った。【対象と方法】ZuckerラットをSMFばく露(128 mTまたは0 mT:擬似ばく露)したWister系ラットと比較し、分析した。今回のWister系ラットへの中強度SMFばく露は、15日間連続して、1時間/日で行った。【結果】SMFばく露群は、擬似ばく露群に比べ、炭水化物と脂質の代謝物(ラクテート、グリセロール、コレステロール、リン脂質)のレベル上昇を示した。SMFばく露後に低インスリンと過血糖状態を表わしたWister系ラットと反対に、Zuckerラットは、高インスリンレベルでありつつ正常血糖を示した。ブドウ糖負荷試験では、ばく露していないZuckerラットとSMFばく露したWister系ラットは、擬似ばく露Wister系ラットに比べ、有意に高い過血糖状態を示した。これはブドウ糖クリアランスの障害を示している。ばく露していないZuckerラットとSMFばく露したWister系ラットの両方は、擬似ばく露Wister系ラットに比べ、筋肉のグリコーゲン含量は低下し、リン脂質含量は増加した。【結論】今回の研究は、中強度の静磁界へのばく露後に起こる代謝性変化が前糖尿病状態発症の引き金になるかもしれないという証拠を提出している。
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