この研究は、健康なラットおよび糖尿病のラットの代謝に対する交流磁界ばく露の影響を調べた。無処置の健康なラットを4群に分けた:2つの交流磁界ばく露群(5 mT群および8 mT群)とそれぞれに対応した2つの擬似ばく露対照群。薬剤注射により実験的に発病させられた糖尿病ラットは2群に分けた:交流磁界ばく露群(5 mT群)とその擬似ばく露対照群。ばく露および擬似ばく露は1日165分間で3週間継続した。その結果、磁界ばく露を受けたラットの体重は、初期体重に比べ増加した;健康ラットおよび糖尿病ラットで5 mTあるいは8 mTのばく露を受けたラットにおいて、それぞれの擬似ばく露群に比べ、血漿グルコースレベルが低下する場合があった;ばく露群では、その擬似ばく露群に比べ、血漿中の総コレステロールあるいはトリグリセリドのレベルが低下する場合もあった、と報告している。
糖尿病ラットの糖尿病はステプトゾトシンの注射で誘導した。ラット80匹を以下のグループに分けた(グループのサイズについての記述なし):1) 健康なラット、グループ2に対する偽ばく露;2) 健康なラット、5mT磁界ばく露;3) 健康なラット、グループ4に対する偽ばく露;4) 健康なラット、8mT磁界にばく露;5) 糖尿病ラット、グループ6に対する偽ばく露;6) 糖尿病ラット、5mT磁界にばく露。
周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | continuous for 165 min/day for 3 weeks |
ばく露の発生源/構造 | |
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チャンバの詳細 | 8 animals were kept in a plexiglas cage during exposure; rats were kept in seven separate, stainless steel cages |
ばく露装置の詳細 | plexiglas cage was placed in north-south oriented magnetic field, temperature of solenoid was always kept between 21-24°C |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 5 mT | - | - | - | groups 2 and 6 |
周波数 | 50 Hz |
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ばく露時間 | continuous for 165 min/day for 3 weeks |
ばく露の発生源/構造 |
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Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 8 mT | - | - | - | group 4 |
全ての健康なグループ(1-4)では体重増加が見られたが、糖尿病グループ(5-6)では体重減少が見られた。総コレステロールはグループ5に対してグループ6(ばく露)で有意に低下し、トリグリセリドならびにグルコースのレベルも、グループ1に対してグループ2(ばく露群)で、またグループ5に対してグループ6(ばく露)で有意に低下した。グループ3及び4(ばく露)についての結果は示されていない(EMF-Portal編集部からの注記)。
著者らは、調査した50Hz磁界への健康な及び糖尿病のラットの慢性ばく露には代謝に対する抑制作用がある、と結論付けている。
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