この研究は、ドイツ・バイエルン州の都市ゼルビッツの住民を対象に健康症状についての質問票調査を実施し、住宅と基地局までの距離との関連を分析した。参加者は255人(適格者は1080人、参加率は23 %)であり、251人からの回答を分析した。質問は、一般的な健康調査の項目であった。また、住宅から基地局までの距離により調査対象者のばく露を分類した。基地局までの距離が400 m以遠を参照群とし、ばく露群は100 m刻みに4群とした。電界測定データは、参照群での平均が0.18 V/m、200 m以内の2 群の平均は1.17V/ m、200 m以上400m未満の2 群の平均は0.7 V/mであった。その結果、不眠症、うつ病、脳症状、関節疾患、感染症、皮膚の変化、心臓および循環障害、視覚および聴覚の障害、および胃腸管の障害について、ばく露レベルに依存した有意な相関が見られた;ゼルビッツでの最高ばく露群における放射電界強度の測定値の平均は、ドイツ携帯電話研究プログラムのQUEBEB研究の平均(0.07V/ m)よりかなり高かった;この調査は外部資金なしで実施されており、開業医および自治体行政担当者が住民周辺の携帯電話基地局による健康影響を調査するためのプロトコルを提供している、と報告している。
グループ | 説明 |
---|---|
集団 1 | 基地局までの距離: <100m |
集団 2 | 基地局までの距離: 100 - < 200m |
集団 3 | 基地局までの距離: 200 - < 300m |
集団 4 | 基地局までの距離: 300 - < 400m |
参照集団 5 | 対照群:基地局までの距離: ≥ 400m;平均の界: 0.18V/m |
集団 6 | グループ1及びグループ2(基地局までの距離 < 200m):平均の界: 1.17V/m |
集団 7 | グループ3及びグループ4(基地局までの距離 200 - < 400m):平均の界: 0.7V/m |
タイプ | 値 |
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適格者 | 1,080 |
参加者 | 255 |
参加率 | 23 % |
睡眠障害、抑うつ、脳の症状、関節痛、感染症、皮膚の変化、心臓血管疾患、視聴覚系及び消化器の疾患についてのばく露量‐影響に依存した有意な相関が、基地局への住居の近接度に関して認められた。著者らは、マイクロ波がヒトの神経系に及ぼす影響力でこの関連を説明している。
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