この研究は、電界誘発性のストレスが、マウスの副腎皮質に与える影響を調べた。コルチコステロン血清アッセイおよび皮質のさまざまな部位の脂質プロファイルの評価を実施した。6世代の実験マウスに、10kV / m電界ばく露を受胎から開始した。対応する対照群には擬似ばく露を与えた。マウスは、35日齢(n = 10)、成獣(n = 20)および18月齢(老齢)(n = 10)で屠殺し、検査した。副腎の組織学的調製物での脂質推定はブラインド化して実施された。その結果、ばく露を受けた成獣オスでは、副腎の球状帯における平均脂質量は、対照群のそれよりも有意に高かった(P = 0.004);ばく露を受けたオスでは、日中のコルチコステロンレベルの中央値が、対照群のそれよりも有意に高かった(P = 0.02);その他のサブグループでは、脂質プロファイルおよびコルチコステロン値は有意には異ならなかった;慢性ストレスは、副腎皮質全域での脂質量を増加させ、球状帯のコルチコステロン分泌を刺激するので、得られたデータは、成獣オスのマウスにおいて電界が慢性ストレス因子として作用することを示唆している、と報告している。
連続する6世代はそれぞれ、対照群とばく露群の10組ずつの成熟したマウスのペアで構成された。若い(35日齢、n=10)、成熟した(6月齢、n=20)及び高齢(18月齢、n=10)のマウスの副腎の検査を実施した。成熟したオスのマウス(日中と夜間)、ならびに高齢の雌のマウス(日中のみ)から、血液サンプルを採取した(各群につきn=12)。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
50 Hz
ばく露時間:
22 hr/day from conception untill death (35 days - 18 months)
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周波数 | 50 Hz |
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タイプ |
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ばく露時間 | 22 hr/day from conception untill death (35 days - 18 months) |
ばく露の発生源/構造 |
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ばく露装置の詳細 | Perspex animal cages placed on the lower capacitor plate 180 mm inside the edge |
Sham exposure | A sham exposure was conducted. |
測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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電界強度 | 10 kV/m | - | - | - | - |
副腎の球状帯における脂質の体積の平均値は、対照群よりもばく露群の成熟した雄で有意に高かった。ばく露群の成熟したオスの日中のコルチコステロンのレベルも、対照群より有意に高かった。他の全てのサブグループでは、脂質のプロファイルとコルチコステロンの値に有意差はなかった。
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