60Hz電磁界への背景ばく露を著しく増加させると推定される電気毛布の使用は、乳ガンリスクを高めるという仮定が立てられた。著者は、1987年から1989年にかけて西ニューヨーク州で、閉経後の女性を対象に行なわれた症例-対照研究で、電気毛布使用を乳ガンリスクの要因として調査を行なった。合計290名の閉経後の乳ガン症例および無作為に選出された年齢適合対照群289名は、季節による使用頻度および使用方法を含む過去10年間の電気毛布使用に関する質問を受けた。年齢、教養、そしてその他のリスク要因の調整後、過去10年間常に電気毛布を使用した場合(症例の40%、対照37%)のオッズ比は1.18(信頼区間95%Cl:0.83-1.68)であった。リスクの推定は、量反応法での使用年数によって異なるということはなかった。リスクと季節による日々の使用との関連は、使用しない場合と比べて1.27(95% Cl 0.86-1.88)であった。電気毛布を一晩中使用すると報告した女性の乳ガンリスクは1.43(95% Cl 0.94-2.17)であった。しかし、過去10年間にわたり季節を問わず日常的に使用し、引き続き一晩中使用すると報告した女性の乳ガンリスクは1.10(95% Cl 0.59-2.05)であった。これらから、電気毛布使用が乳ガンのリスク増加に関連するという仮説に裏づけを与えない。より高ばく露された個人のばく露測定の改善と総磁界ばく露の数量化を対象にした研究は、乳ガンリスクに関する不確実性を明らかにするであろう
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