研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (experimental study)

[脱窒細菌(Paracoccus denitrificans)の脱窒活性に対する電磁界の影響] med./bio.

Effect of electromagnetic fields on the denitrification activity of Paracoccus denitrificans

掲載誌: Bioelectrochemistry 2007; 70 (1): 91-95

脱窒細菌(Paracoccus denitrificans)の酵素活性(脱窒素作用)は、電気化学的にデュロキノン(DQ)の減少で推定できる。グラファイト電極透析膜背後の細菌細胞全体をカバーし測定に用いた。窒素ガスに対して嫌気状態下で脱窒細菌は硝化/亜硝酸を減少させ、DQが電子媒体として細菌呼吸系に電子が供与された後、生産されたDQは電気触媒的に電極表面で、durohydroquinoneに還元される。脱窒細菌低周波磁界(50Hz、10mT)に24分ばく露された。対照のサンプルと比較すると、細胞の窒素活性を示すI-E曲線の還元ピークは、磁界ばく露後に有意に低下した。そのピーク電流の減少は約20%であった。CFU形成法では、生存しているバクテリア数の推定に使用できる。10mTに24時間ばく露後、電極上の培養された脱窒細菌は21%ほどの細菌死を示している。

研究目的(著者による)

脱窒細菌 Paracoccus denitrificansの脱窒活性に対する超低周波電磁界によって生じ得る影響を調べること。

詳細情報

脱窒は、硝酸塩亜硝酸塩酸化窒素を経て窒素ガスに還元される過程である。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: continuous for 24 min

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • magnetic field
波形
  • unspecified
ばく露時間 continuous for 24 min
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • a pair of cylindrical coils, 235 mm in diameter
ばく露装置の詳細 The samples were placed in the center of the coils, where uniformity of the field was maximum.
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
磁束密度 10 mT unspecified 測定値 - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
調査の時期:
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

対照サンプルと比較して、磁界ばく露後に脱窒活性が有意に低下した。ばく露した細菌ではコロニー形成ユニット数が21%減少した。

研究の種別:

研究助成

関連論文