<目的>SENCARマウスに10nmole DMBA、引きつづき0.3μgPMAを23週連続して与え、磁界をばく露した群では皮膚パピローマの発生比率が高かったことを報告した(Stuchly,McLean et al 1992)、今回はこの実験の延長で52週まで観察した結果を報告する。 <対象・方法>5週齢SENCARマウス96匹10nmole DMBAを塗布。一方の群には60Hz、2mT磁界を6h/d、5d/w 52週ばく露した。他方はshamコントロール群、両群ともDMBA塗布1週間後0.3μgPMAを23週まで与えた。52週後組織標本をつくり検鏡。 <結果>磁界ばく露群では腫瘍を発生した13例中8例(8/13=62%)に偏平上皮がんが発生し、コントロール群7例中1例(1/7=14%)に比べ有意に高かった。24~52週の間に磁界ばく露群では15匹中2匹(2/15=13%)で腫瘍の自然退縮がみられたがコントロール群では10匹中3匹(3/10=30%)でみられた。 <結論>60Hz磁界のもつエネルギー(1cal/mol)はDNAに損傷を与えるには弱すぎると考えられている。しかしこの程度のエネルギーはある種の化学反応系ではフリーラジカルを形成する比率を変更するには十分である。フリーラジカルによってパピローマが偏平上皮がんになった可能性が考えられる。(英文不記載)
がんの成長のイニシエーション及びプロモーションにはDMBA及びPMAを用いた。
本研究では合計96匹のマウスを用いた(2群/各48匹)。一方を磁界ばく露群、他方を偽ばく露群とした。各々のマウスに単用量の亜発がん性DMBAを投与した(10nmol)。その1週後から、PMA(0.3µg)を毎週投与し、23週続けた。磁界ばく露及び偽ばく露を更に29週実施した(ばく露/偽ばく露は合計で52週)。
ばく露 | パラメータ |
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ばく露1:
60 Hz
ばく露時間:
repeated daily exposure, 6 h/day, 5 days/week, 52 weeks
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周波数 | 60 Hz |
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タイプ |
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波形 |
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ばく露時間 | repeated daily exposure, 6 h/day, 5 days/week, 52 weeks |
ばく露の発生源/構造 |
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測定量 | 値 | 種別 | Method | Mass | 備考 |
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磁束密度 | 2 mT | unspecified | 指定なし | - | - |
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