研究のタイプ: 医学/生物学の研究 (observational study)

[製鉄所作業員のフリーラジカルプロセスに対する電磁界の影響 その2:磁界が血漿中の:ビタミンA、E、セレン濃度に及ぼす影響力] med./bio.

Effects of Electromagnetic Field on Free-Radical Processes in Steelworkers. Part II: Magnetic Field Influence on Vitamin A, E and Selenium Concentrations in Plasma

掲載誌: J Occup Health 2002; 44 (4): 230-233

この研究は、電磁界電界強度20 V / m、f = 50 Hzおよび磁界強度2 A / m、f = 50 Hz)へのばく露が、ヒト血漿中のビタミンA、ビタミンE(アルファトコフェロールおよびガンマトコフェロール)、およびセレン(これら3つは非酵素抗酸化物質を代表する)の濃度に与える影響の有無を、このような電磁界ばく露を経験している鉄鋼労働者コホートで調査した。コホートは就労年数によって次の3群に分けた。グループ1:3年未満の労働者、グループ2:3〜10年間、グループ3:10年以上である。分析の結果、3つの群で、血漿ビタミンA、アルファ、およびガンマトコフェロール濃度は有意に低下していた;グループ2および3において、血漿セレン濃度の顕著な上昇が見られた、と報告している。

研究目的(著者による)

2つの誘導加熱装置のある場所で働く製鉄所作業員(男性のみ)の血漿中の酵素以外の抗酸化物質を代表する、ビタミンAビタミンE及びセレンの濃度に対する電磁界の影響力を評価すること。

詳細情報

作業員を3群に分けた:1) 雇用期間が3年未満、2) 雇用期間が3-10年、3) 雇用期間が10年超。

対照群は、製鉄所で作業したが磁界または電界にはばく露しなかった25人で構成。

影響評価項目

ばく露

ばく露 パラメータ
ばく露1: 50 Hz
ばく露時間: repeated daily exposure for (mean) 6.8 hours a day for 5 days a week for up to 3, or 3 to 10, or over 10 years

ばく露1

主たる特性
周波数 50 Hz
タイプ
  • electric field
  • magnetic field
ばく露時間 repeated daily exposure for (mean) 6.8 hours a day for 5 days a week for up to 3, or 3 to 10, or over 10 years
ばく露装置
ばく露の発生源/構造
  • GSJ-50 induction heaters (induction of 1.3 mT)
ばく露装置の詳細 Steelworkers (men only) who worked in a tool shop and heavy processing shop, where two induction heaters were located
パラメータ
測定量 種別 Method Mass 備考
電界強度 20 V/m - - - -
磁界強度 2 A/m - - - -

ばく露を受けた生物:

方法 影響評価項目/測定パラメータ/方法

研究対象とした生物試料:
研究対象とした臓器系:
調査の時期:
  • ばく露中
  • ばく露後

研究の主なアウトカム(著者による)

データは、全てのばく露群における統計的に有意な血漿中のビタミンA、 α-及びγ-トコフェロール濃度の減少、ならびに、グループ2及び3における血漿中のセレン濃度の顕著な増加を明らかにした。これらの変化は、調査した電磁界が製鉄所作業員のフリーラジカルプロセスの活性の上昇を生じたことを示唆している。

研究の種別:

研究助成

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